医師資格証は萌えカード?
【見本*1】
資格職では,仕事をする際,資格の証明を求められることがあります.
例えば,私のような医師の場合,初めて行く当直先の病院では,医師免許証の提示を求められます.多くの場合,コピーの提示ですみますが,厳格な確認をする病院の場合,原本を持っていくことになります.
免許証といっても運転免許証とは異なり,カード型ではなくB4程度の大きな紙で,持ち運びには向いておりません.正直に言えば,「原本持ってきて」と言われると萎えます.
そんな医師の心情を察したためか,原本の提示を求める病院は多くありません.
また,原本の偽造は手間がかかりますが,コピーの偽造は難しくありません.
そんなわけで,時々,ニセ医者が紙面をにぎわすことになります.おそらく,どこかで医師免許証のコピーを手に入れ,名前を書き換えたりするのでしょう.そして,原本提示を求めない病院でしれっと勤務するのだと思います.
運転免許証のようにしてくれれば偽造は防げると思うのですが,たかだか30万人程度の医師のために予算はさけないのでしょう.
他の職種ではどのように資格を証明しているか気になったので,今回の記事では,士業における資格証明についてまとめました.
他の国家資格における資格証明について
他の国家資格ではどうかというと,弁護士には弁護士記章(バッジ)があります.誰かが本気を出せば偽造できそうな代物ですが,一応,バッジの裏側には,弁護士ごとに識別可能な番号が彫られているそうです.
他にも,公認会計士や弁理士等においても,同様にバッジが資格証明として使えるようです.
士業と医師の違い
士業の方はスーツでお仕事をされることが多いですが,医師の大多数は臨床で働いているため,汚れてもいいユニフォームで仕事をすることが多いです.そのため,医師にバッジは馴染みません.
これからは,免許証ではなく医師資格証の時代?
殆どの医師は存在を知りませんが,「医師資格証」の利用が2014年から開始されています.
クレジットカードサイズの写真付きICカードなので,これなら携帯しやすいですね.
カード・ICカードリーダー・インターネット接続可能なPCがあれば,電子認証局にアクセスして,本人確認ができます.ただし,殆どの病院では対応していないので,まだ実用的ではありません.将来的に,医師免許証の提示が不要になって,ICカードがあればOKとなるとありがたいですね.
また,病院内のITシステムと連携させることも可能であり,カルテ記載時の電子署名にも活用できるようです.
認知度が高まり,インフラが整えば,医師にとっての必須アイテムとなりそうです.
医師資格証について
都道府県医師会などで発行してくれます.
お値段は,医師会の会員で5,000円/年,非会員で10,000円/年とお高いです.萎えます.病院がお金だしてくれないと作りたくないですね.
さらに,お値段よりも大きな問題があります.
デザインです.
何ですか?これは…
これが,医師資格証だと?
いくらアニメ大国だからといって,これはないでしょう.
めまいがしつつ,他にも調べたところ,医師会のサイトには別の見本がありました.
いたって普通です.まあ,こんなものでしょう.
医師資格証作るのは保留
- お値段が高いので,すぐには作りません.
- 対応している施設が増えたらアリかもしれませんが,個人で費用を払うのは勘弁してほしいですね.
- 萌えカードなのかもしれないので,不安です.
*1:webで拾った画像ですので悪しからず