オキニ報告

気になった物を紹介していきます

見せてもらおうか,DSC-RX100M4の動画性能とやらを【3/3】

RX100M4関連記事3部作の3つ目.

これまで,RX100M4のスペック表をみて妄想し,ソニーストアで触ってくるなどしました.

いよいよ今回は,某大手家電量販店で動画を撮影し,データを持ち帰ったので,詳しく検討します.

【第1部:妄想編】 okini-houkoku.hatenablog.jp

【第2部:体感編】 okini-houkoku.hatenablog.jp

HFR動画(スローモーション動画)を試し撮りしてみた

店頭には,スローモーションの効果を確認するため展示物が置いてありました.水より比重の重い青色と紫色のゲルが水と一緒に容器に封入されていて,逆さにすることで,球状のゲルがコロコロと落下していく仕組みになっています.

名前が分からないので,砂時計にちなんで「ゲル時計」と呼ぶことにします.

通常の落下速度は,1つ目の動画の52秒以降を見てください.結構速いですよね.

一方,HFR動画でゲル球の落下を見ると,ぷよんぷよんしているのがはっきり見えます.落下というより,ゲル球が踊っているようですよね.じーっと見ていて,ふと,ゲームの「ぷよぷよ」を思い出しました.

【ゲル時計】 f:id:laphroaig1815:20150801235204j:plain

【1. 4K動画*1www.youtube.com

【2. HFR動画 2秒間を240fpsで記録 60fpsで再生】 www.youtube.com

【3. HFR動画 2秒間を480fpsで記録 60fpsで再生】 www.youtube.com

【4. HFR動画 2秒間を960fpsで記録 60fpsで再生】 www.youtube.com

HFR撮影をするまでの準備には最低でも3アクション必要!

以下の手順で撮影ができます.事前に設定を決めていれば,2つ目の操作は省けます.それでも親指で3アクション必要なので,とっさに撮影するのは難しいですね.

  1. 機体右上のダイヤルを回して「HFRモード」にします
  2. フレームレートや記録形式はメニューから選択する
  3. 機体右下のコントロールホイールの中央のボタンを押すと,画面に「STANDBY」と表示される
  4. 赤の「MOVIEボタン」を押して録画を開始する

ただし,一旦「STANDBY」にすると,カメラの画角や絞りなどは変更できません.事前に構図やぼけ具合をイメージしてから,撮影したほうがよさそうです.

HFR動画における時間の感覚

記録時間は2秒か4秒に限定されます.メニューで画質優先を選ぶと2秒になり,時間優先を選ぶと4秒になり画質が落ちます.

先ほどの動画は,全て画質優先で記録したので,2秒間を以下のように引き伸ばして見ていることになります.*2

  1. 240fps動画では,2秒間を4倍遅くしている(2秒→8秒)
  2. 480fps動画では,2秒間を8倍遅くしている(2秒→16秒)
  3. 960fps動画では,2秒間を16倍遅くしている(2秒→32秒)

ちなみに,もっとスローな動画を作りたい場合,960fpsで録画した映像を24fpsで再生するように設定して撮影してください.40倍遅くなります.*3

どのようにHFR動画を記録しているか

面白いのは,HFR動画の記録を,起点で選ぶことも終点で選ぶことも可能となった点です.メニューで「スタートトリガー」を選択すれば,ボタンを押してから数秒間が記録され,「エンドトリガー」を選択すると,ボタンを押してから数秒前が記録されます.

どうして,このようなことが可能なのでしょう?

鍵は,RX100M4のバッファー(データを一時蓄える部品)にあります.

実は,「HFRモード」下で「STANDBY」にした時点から,HFR撮影は開始されており,イメージセンサーの信号は全てバッファーに送られています.ここで,記録を開始するためボタンを押すと,バッファーに蓄えられた数秒間の映像情報がSDカードに書き込まれるようになっているのです.

そのため,「STANDBY」の状態では,電池の減りも早くなり,機体の右側が熱くなります.相当,処理に負担がかかるのでしょうね.

今後,HFR動画の記録時間を増やすには,バッファーと熱処理がボトルネックになりそうです.

まとめ

やっぱり,HFR動画は面白いです.はじめは,数秒間しか記録できないので大したことないと思っていましたが,HFR動画は部分的に使ったほうがインパクトはあるのかもしれないと思うようになりました.時間の流れをゆっくり見せることで,緊張感を演出できるのではないかと.

一方で,偶然出くわす決定的瞬間をHFR動画で記録したいと考えている方には期待はずれかもしれません.HFR撮影するまでに最低でも3アクション必要ですし,記録時間は2秒か4秒なので,カメラを出して設定しているうちに機会を逃すことになるでしょう.

やはり,事前に被写体をじっくり観察して,三脚にカメラを据えて,きっちりと計算ずくで撮影する,HFR動画はそういうスタイルで撮るものなのでしょうね.

万人向けではないけれど,上手く使いこなせれば,楽しめますね. RX100M3の出来がいいだけに,RX100M3から買い替えるか悩みます…うーん*4

それにしても,RX100シリーズは名機ぞろいだなぁ.*5

【初代】

SONY デジタルカメラ Cyber-shot RX100 光学3.6倍 DSC-RX100

SONY デジタルカメラ Cyber-shot RX100 光学3.6倍 DSC-RX100

【2代目】

【3代目】

【4代目】

*1:4Kで撮影したのですが,YouTubeにアップすると,1080pに変換されました.よい方法はないかな?

*2:そう感じさせてくれているというべきでしょうが…

*3:上限は40倍まで

*4:前回の記事では,興味が薄れたとか言ってたのに…

*5:火影みたいだな